ストックホルム合意から一年が経過し、拉致問題進展が見られない。
静岡6区選出の渡辺周衆議院議員が本部顧問を務める民主党拉致問題対策本部(高木義明本部長)がこのことについての記者会見を開き、政府に対して5項目の要請をすると公表した。
松原仁本部長代行は、「民主党政権が積極的に国連に働きかけて国際社会の関心が高まった」とする一方、その後のストックホルム合意については「結果を見ると現政権の判断ミスであったことは明らかだ」と批判。「このストックホルム合意が拉致問題の早期解決の足かせになっている。多くの拉致被害者と家族会・救う会が期待した安倍政権が、こうしたものにだまされ時間を浪費したことに大きな憤りを感じる」と述べた。
渡辺周顧問は、5月5日に国連本部近くで日本政府がシンポジウムを開いたのと時を同じくして北朝鮮が激烈な声明を発表したことに触れ、「これを裏返してみると、北朝鮮は拉致を含む人権侵害問題が国際舞台で取り上げられることを非常に恐れている。焦りの裏返しだろう」などと述べた。
次のことを政府に要請
1.北朝鮮に対し、調査の期限を通告すること。
2.併せて、期限内に調査結果を報告せず、拉致被害者を帰国させない場合は、即座に合意文書を破棄すると通告すること。
3.一部解除した対北朝鮮措置を再び課し、北朝鮮側が誠意を示さない場合には、さらに制裁を強化すること。
4. 国連など国際社会におけるあらゆる機会で、金正恩第一書記の国際刑事裁判所への訴追を含め(国連決議)、拉致問題を含む北朝鮮の人権侵害問題を強く提起すること。
5.合意文書の作成過程、4大臣会合における政策決定過程を開示し、その政策判断の妥当性を検証すること。
国民の一人として一刻も早くこの問題の解決を望む。
※画像は渡辺周衆議院議員のfacebookより