平成24年2月21日、静岡県議会2月定例議会初日本会議終了後、第6回目となる議会運営改善検討委員会が開催されました。
議長から平成23年7月12日に諮問のあった14項目のうち、下記の4項目について答申の要点を報告いたします。(第1回報告案)
1.土日・夜間県議会の開催
県議会HPのネット中継により、土日・夜間でも本会議を視聴することができること、また、他県の夜間議会の事例では大きな効果は見られていない。現状では定期的に土日・夜間県議会を開催する必要は見受けられないことで意見は一致。
なお、幅広い層の人が県議会に参画できるよう、土日・夜間県議会開催のための条件を整備しておくべきとの意見あり。
2.出前県議会の開催
会派や議員個人で議会活動の報告や県民等から意見聴取を実施していることや、必要に応じて常任・特別委員会において、調査事項等に関し、県民との意見交換を行ってきたことから、費用対効果を考えると出前県議会を実施する必要はないということで一致。
なお、議会として多様な県民の意見を聴取するための方策を検討すべき意見あり。
3.委員会の公開
(1)開会中の映像取材
本県議会は、これまでも委員会の公開に積極的に取り組んできたが、映像取材については、委員会室の狭隘性を理由に認めていなかった。今回、県政記者会のヒアリングを行った結果、報道機関は公共性を有し、映像取材が広く県民の知る機会の確保に繋がるものと判断し、審査の妨げにならない範囲で県政記者会加盟の報道の映像を次の通り許可することで一致。
【対象委員会】
・常任 議会運営・特別
・議会規則に定める協議又は調整の場のうち、傍聴に関して静岡県議会委員会条例の規定を準用する会議
【撮影条件】
・委員会室の狭隘性を鑑み撮影場所は撮影エリアのみとする。
なお、撮影エリアは委員会ごとに定めるが原則として委員会室後方とする。
・移動しての撮影は認めない。
・その他の条件は、その都度委員会において決める。
(2)インターネット生中継、録画中継の実施
今回、認めることとした映像取材によるこれからの報道状況及び本会議のインターネット中継のアクセス状況など費用対効果を含め検証し、将来的に検討することで意見は一致。
4.議員報酬の見直し
これまで通り議員報酬は第三者機関の特別職報酬審議会で決定すべきという意見、国で消費税増税の議論がされ県の財政も厳しい状況では議員が自ら報酬を削減すべきだという意見、議会に要する経費全体を勘案して第三者機関で検討するという意見に分かれ、意見は一致しなかった。
※以上が4項目の要点ですが、源馬委員より委員会の中継や映像取材における個人のパフォーマンスなども懸念されることから、委員会での各委員の時間制限等の検討も提言され、委員長から議長へ申し送り事項に加えることとなりました。
※方向性を決めたもの
1.全会派一致という意見書案の提出要件の緩和について
全会派一致の重みを考慮すべきであるという意見と、議会の多数意見が反映できるように提案方法を改善すべきであるとの意見に分かれ、意見は不一致。
2.議案に対する賛否の公表について
賛否の公表の実施と記名公表制度を設けることについての意見は一致。公表を会派単位とするのか議員個人単位とするかという意見については、本県は会派制度をとっていることから、無所属議員は議員ごととなることを確認し、原則会派ごとで意見は一致。
3.議事録自動作成の導入について
本会議会議録は速記者が確保されている現状では、変更必要はないものの速記者の状況や本会議の更なる活性化に合わせ将来的に議事録自動作成システムを導入することとし、委員会会議録は、議事録自動作成システムが高額なため導入の必要はないで概ね意見は一致。
4.政務調査費のあり方については現行においても1円以上の支出に対して領収書の添付が義務付けられているため、透明性は十分確保されており、また、残余金は返還しているため実質的な実費弁償となっているので制度の見直しは必要ないということで一致。
※議員の定数の削減について、また、政令市における議員定数においては、平成24年度に選挙特別委員会を設けて検討する旨を議会事務局政策調査課より報告がありましたのでご報告いたします。県民の目線に立てばこの議員定数削減部分が国と同じように注目されており、ポイントです。県政の信頼向上のためにも早期検討・早期改善が必要なのではないかと思います。