観光資源活用促進特別委員会県外視察報告パート2は『知床観光圏協議会』について斜里町にて説明を伺った内容についてご報告いたします。
その前に千歳空港から飛行機で女満別空港へ移動し、昨夜は網走駅前のビジネスホテルに宿泊しました。網走湖に沈もうとしている太陽の日差しがまだ夏の強い日差しでしたが、北海道の澄んだ自然環境を感じさせてくれる風景でした。
平成21年1月、知床を圏域とする斜里町・羅臼町・清里町・標津町の4町にて知床観光圏協議会が設立され、平成21年4月に観光庁の観光圏整備地区として認定されました。滞在者へのサービス向上や、イベントのリニューアル、体験観光プログラムの新規開発、情報発信体制の再構築、ウトロ~羅臼間シャトルバスの運行など、滞在型観光客の呼び込みに向けた取り組みを進めていて、その状況について詳しく伺うことができました。
説明は8日午前10時から斜里町の会議室をお借りして行われましたが、冒頭、斜里町議会の木村耕一郎議長による歓迎の挨拶をいただき、観光資源活用促進特別委員会小野登志子委員長の視察受け入れの御礼の挨拶が述べられました。
斜里町は面積が737.01平方キロメートル、人口は平成23年4月1日住基によると12,634人(5,540世帯)で、主な産業は農業・水産業・観光関連産業・農産物加工の製造業ということで、平成20年には町制施行70年を迎えています。
いただいた資料では平成23年度の当初予算で一般会計・特別会計・企業会計の合計は15,223,852千円ということで、人口は熱海市の3分の1以下ではありますが、予算は熱海市がおおよそ3会計の合計が300億くらいですので、斜里町は熱海市と比べると約2分の1の予算ということになります。
本題の知床観光圏協議会の運営状況についてでありますが、現在の観光圏の取り組みは全国で48ヶ所、北海道は6ヶ所で、ちなみに静岡は浜名湖と伊豆、熱海市のあしがら観光圏を含めると3ヶ所ということになっています。
観光の繋がりが今までほとんどなかった4町の連携することとなり、面積は2,162キロメートルで静岡県と比べると約28%の面積です。
キャッチコピーは「さらなる未知へ誘う旅」とされ、景勝地・マス観光から脱却し、圧倒的な自然資源を活用した体験型。滞在型観光を目指し、また旅行者目線での「知床」を再認識した連携の構築を掲げています。
4町の観光協会や行政間に信頼関係がうまれることに大きな意味があるということですが、3年ではまだ問題も多く残されていて、これからが正念場であるということでした。また、各事業所が積極的に他町の観光コテンツを自発的に紹介し始めていることも大きな成果とされています。その中では一部の事業所で商取引も始まっているということでした。具体的な事業例では知床観光マップやホームページの作成、また、イベントなどのシャトルバスの運行、PRプロモーションの場での一体的な紹介・アピール、例えば「知床サーモン街道 秋のキャンペーン」などが、その一例で、4町が既存の事業を持ち寄り、一つのキャンペーンとして見せている取り組みもありました。
また、景勝地観光から体験観光への取り組みということで、これまでの典型的観光だった知床ルート(午後:オシンコシンの滝→知床観光船→ウトロ員温泉宿泊→知床五湖→知床自然センター→知床峠:昼)知床滞在時間約1日の団体型パッケージツアーですが、バスに乗っている時間が長く疲れる。その割に記憶に残らない。満足度が低い。低価格が多く収益性が低い。リピーターにつながらない。などといった問題を抱えていました。
変化の兆しとして、個人型→マイカー・レンタカー・公共交通観光・フリープラン型が増え、目的も多様化し、何が楽しいか人によって異なる状況があり、食事→写真撮影→動植物観察→釣り→秘湯温泉巡り、登山・トレッキング、鉄道、サイクリング、保養・・・
旅行多様性の対応が求められており、個々のパイは小さいが侮れないということでした。
傾向として連泊・リピーターが増加し、お金の使