㈱沖縄県物産公社視察をご報告致します。
視察目的 ㈱沖縄県物産公社は、沖縄県産品の安定的な供給体制の確立と県外市場開拓を目的として、平成5年2月に設立されました。
沖縄県産品の総合商社として、物流の整備、品質管理指導等を通じた販売体制の強化・販路拡大を目指すとともに、県内外の営業拠点での情報収集により、消費者ニーズを捉えたマーケティング機能を強化し、県内企業への情報提供をおこなっています。
また、独自の物流システムを導入して迅速な発送システムを構築することによって、県産品の安定的な供給体制を確立しています。
国際交通貨物ネットワークを活用した海外市場開拓の取り組みや沖縄連内外で直営する「わしたショップ」(「わした」とは、沖縄方言で「私たち」の意味)の運営について視察しました。
ご挨拶を代表取締役社長の上里至様にいただき、ご説明は、海外事業課長の金城辰三様、店舗営業課長宜保泰治様、海外事業課係長識名エルナン誠次様、店舗営業課主任小橋川明子様、また、静岡県の職員である経済産業部マーケティング推進課主任落合正和様が沖縄県物産公社に出向しており、ご対応いただきました。
上里至社長のご挨拶の中で、香港・台湾・マレーシア・中国との取引について、アジアの市場は本土の市場と価値観などの違いがあり、アジア市場難しく感じている。
卸については、海外がメインで本土は卸と小売の両方で進めているということでした。
海外卸メインについては、売れ筋商品ノウハウを現地の企業のみなさんと交渉しながら、
スーパー量販店とのつながりなどを効率的に取り入れ事業を進めているということでした。
落合正和主任から、静岡産品販路拡大についてのご説明をいただきました。
経済は良くなってきており、沖縄も回復基調ではあるが、でもまだ時間がかかる様子。
沖縄経済界は元気があり、県も観光に 積極的な姿勢がみられ、アジアの市場に向けて売上向上を目指しているということです。
香港台湾シンガポールを重点として、本年度2億4千万の売り上げ、前年1億8 千万円で4割増という快進撃ともいえる状況についての説明をいただきました。
今まで貿易会社通していたのですが、現地のパートナー会社と連携して事業を進めているということです。
2009全日空の貨物ハブ化により、交通貨物に適した商品豚肉ウインナーなどを展開、年々取扱量増えているということでした。 香港メインで富士山静岡空港からは旅客便を活用し、ワサビや紅ほっぺを毎週香港へ空輸しています。
沖縄をゲートウェイにしてアジアへ展開し、物流ラインの活用、ASEAN市場を今後開拓していくといいます。
落合主任は、派遣目的について「熱意や情報を伝える」ことと出向で得ている実感についてお話いただきました。
店舗部門説明 「わしたショップ」 アンテナショップで 札幌東京千葉など静岡にも特約店ある全国直営8店舗、特約店6店舗、計14店舗展開、目標は各県に1店舗ということ。
Q 生鮮食品取り扱いの今後の方針は。
A 物流ロットの問題がある。国内は沖縄県産品の販売、国外は他県産も含めた物産の販売を考えている。
Q 輸出問屋と物産公社の違いは何か。
A 基本的に違いはないと考える。相違点としては、わしたショップという直営店を持つところ、国内各地での沖縄フェアの実施、イオンやヨーカドーとの提携などがある。
Q 通販の比率はどのくらいか。
A 1%程度である。
Q 公社の人員数とそのうち、東京に派遣している人数はどのくらいか。
A 社員は166人でそのうち、東京には12人を派遣している。
Q 経営姿勢の中に「個性尊重」とあるが、この「個性」が指すものは何か。
A ここで言う「個性」は沖縄の「個性」である。
Q 輸出で取り扱っている沖縄県産品以外はどんなものがあるか。
A 現在は静岡県のイチゴのみである。
Q 受け入れている出向者は静岡県のみか。
A そのとおり。
視察のご対応をいただきました㈱沖縄県物産公社の皆様には心から感謝申し上げますとともに、㈱沖縄県物産公社の益々の発展と静岡県の職員として派遣されている落合正和主任のご活躍を心からご祈念申し上げ報告と致します。