現在まで初島区では、医師が常駐する状況を経験したことが無く、救急搬送においては、日中は、船舶及びドクターヘリ、夜間は船舶を利用して今日まで凌いできており、昨年度の昼夜合わせたドクターヘリを除く緊急船出動回数は11回で、平成13年度から22年度までの合計出動回数は142回、利用者数は175人となっています。悪天候により船舶の利用が困難な事態も過去にあり、この問題は積年の大きな不安要因であり、解決しなければならない課題でもありました。
初島は、海に囲まれており、ヘリコプター等による支援は、救急搬送だけでなく、地震や火災等の孤立する可能性が高い場面において、住民および来島されている観光客の方々にとっても重要かつ即効性のある手段であり、いつ起こるかわからない自然災害や、病気・事故等に直面した時に、日頃より国民の生命・財産を守るべき自衛隊との繋がりがあることは、住民にとってはとても大きな安心感を生むものです。このような状況の中、命を守るための有効な手段として、県がドクターヘリ夜間航行の取り組みを決断し実行するその日まで、自衛隊による支援を頂けないものかと考え、調査等を始め、先般、民主党静岡県連を経由し、地元選出の渡辺周防衛副大臣に状況説明をさせていただき要望書を手渡しました。
副大臣室では、今までの全国の自衛隊ヘリの救助状況や、その基本等なる法律など、離島振興法、自衛隊法などの説明を受け、また、県のドクターヘリと自衛隊ヘリでは機体の大きさや重さなども違い、離発着のヘリポートの態勢の問題等が表面化し、これは、初島の離発着場もですが医療機関側の離発着場所についても確認する必要があることが分かりました。
今回は、渡辺周副大臣へ要望から早速、国・県・市が協議し、現地視察となりました。
視察メンバーは下記の通りです。
陸上自衛隊板妻駐屯地 第34普通科連隊訓練幹部 須田雅勝1尉様
航空自衛隊浜松基地 第1航空団防衛部長 小林育生2佐様
航空自衛隊浜松基地 浜松救難隊 田代敦也3佐様
静岡県危機管理部危機対策課 危機調整監 小平隆弘様
静岡県危機管理部危機対策課 主事 大島直純様
静岡県東部危機管理局 技監兼地域支援課長 宮崎良一様
静岡県東部危機管理局 主査 中島大介様
熱海市消防本部消防総務課 課長 名川正則様
熱海市消防本部消防総務課総務室 副室長 川口伸洋様
熱海市防災室 室長 土屋千秋様
熱海市市民福祉部健康と子育て支援課 課長 坂本信夫様
渡辺周衆議院議員事務所 渡辺迅様
初島からは、初島区長 初島区自主防災会会長の新藤康晴様
初島区役員 熱海市消防団第9分団分団長の坂下克巳様
GRANDXIV初島クラブ 業務支配人 村瀬博之様が対応してくだいました。
今回の視察で、実際に自衛隊ヘリの夜間航行に当たっての問題点や、離発着時の安全面の確認が為されましたが、今後このことを国・県で審議して後日正式な結果を待つことになりました。