平成24年4月27日、市ヶ谷にある防衛省へ熱海市初島区の代表である新藤区長はじめ、役員の皆さんと共に渡辺周防衛副大臣と面談致しました。
今回、このような形で防衛省を訪ねたのは、県議会でも議論されているドクターヘリの夜間航行について、財政面や安全対策から現状ではなかなか解決の糸口が見えてこないことから、実施されるまでの間、自衛隊の協力が得られないものかと考え、実際に可能性について調査を始め、現在私たちの生活する地域の代表として静岡6区選出の渡辺周衆議院議員が防衛副大臣を務めておりますので、この機会にということになり省を訪ねた次第です。
民主党では、要望陳情は基本的に全て県連申請になっていますので、民主党静岡県総支部連合会の藤本祐司会長宛てにも要望書を提出、今回は、その地元衆議院議員に状況説明ということが主で調査等も併せて副大臣を訪ねました。
事の始まりは、今年の1月18日・19日の1泊2日で民主党・ふじのくに県議団政策調査会(阿部卓也政調会長)主催の熱海市初島視察を兼ねた政調会の合宿勉強会が開催され、初島区の新藤区長さんはじめ住民の皆さんと意見交換を行わせていただいた際に、当時の阿部政調会長から長崎県が自衛隊ヘリにて救急搬送をしてりるという情報をいただき、議論の対象となったのですが、県内唯一の離島である初島も離島振興法の対象として長崎のように自衛隊ヘリのサポートを受けられるのではないかということになり、一度しっかり確認する必要ありとの結論に至り、夜間航行の可能市も含めて調査を始めることになりました。
現在まで初島区では、医師が常駐する状況を経験したことが無く、救急搬送においては、日中は、船舶及びドクターヘリ、夜間は船舶を利用して今日まで凌いできており、昨年度の昼夜合わせたドクターヘリを除く緊急船出動回数は11回で、平成13年度から22年度までの合計出動回数は142回、利用者数は175人となっています。悪天候により船舶の利用が困難な事態も過去にあり、この問題は積年の大きな不安要因であり、解決しなければならない課題でもありました。
初島は、海に囲まれており、ヘリコプター等による支援は、救急搬送だけでなく、地震や火災等の孤立する可能性が高い場面において、住民および来島されている観光客の方々にとっても重要かつ即効性のある手段であり、いつ起こるかわからない自然災害や、病気・事故等に直面した時に、日頃より国民の生命・財産を守るべき自衛隊との繋がりがあることは、住民にとってはとても大きな安心感を生むものです。このような状況の中、命を守るための有効な手段として、県がドクターヘリ夜間航行の取り組みを決断し実行するその日まで、自衛隊による支援を頂けないものかと考え、調査等を始めた状況です。
副大臣室では、今までの全国の自衛隊ヘリの救助状況や、その基本等なる法律など、離島振興法、自衛隊法などの説明を受け、今回の訪問で色々なことが分かってきました。また、県のドクターヘリと自衛隊ヘリでは機体の大きさが違い、離発着のヘリポートの体制の問題等が表面化し、これは医療機関や地域の離発着場所についても確認する必要があることが分かりました。渡辺周副大臣は、島民と観光客の皆様の命を守る為、速やかに現地に調査員を派遣し、自衛隊ヘリの夜間航行実現に向けて努力する旨の約束を交わしていただきました。