遠野市役所にて総務部沿岸被災地後方支援室の菊池保夫室長さんと小向浩人次長さんに被災状況の説明を伺った後、稲荷下物資センターを視察いたしました。
山積みにされた物資に一瞬、結構な量があると感じたのですが、よく見て確認するとほとんどの物資に一人や世帯での戸数制限が記されてありました。
まだ十分に物資が行き届いていない状況がこの物資センターでは確認できました。
限られた時間内での視察と言うこともあり、また、被災された方に声を掛けることは十分配慮しなくてはならないと控えましたが、事前の説明では各町にも物資センターはあり、各戸に配給が行われていると伺っており、この物資センターは被災された全地域の世帯を対象とされていました。
この稲荷下物資センター視察の後、大槌町のセンターを視察したのですが、届くものの製品のメーカーなど選べるわけではなく、数が決められていて厳しい現状であることとこの画像の物資量でも数日間で無くなってしまうこと、特にお米など食糧については、被災者の健康面を考えると、今後も引き続き安定配給されるように国・県・被災地域と支援ボランティアの情報共有と連携が不可欠と感じました。
先日のニュースで知りましたが、仮設住宅の整備が進み、入居ができる段階においても、入居した場合に食糧や物資の配給がストップすることから、入居を見合わせるといった報道がされていました。
全ての財産がこの地震と津波により流されてしまい、食糧や物資の支給が唯一の救いであるはずです。仮設住宅に入居しても食糧や物資の支給が当分の間は保証せれなければならないと思いますし、その基準は所得にあると思うのですが。また、被災された方たちへの義援金の至急の遅れが指摘されていますが、一刻も早く支給され、改善されることを求めたいと思います。
国は被災した自治体を窓口として震災3か月を区切りに、行方不明を「死亡」と見なし、遺族に支払う災害弔慰金の支給対象を行方不明者の家族にも拡大しましたが、それでも、十分とはとても言えないわけですので国や県はさらにスピードをあげた支援が必要です。
また、このあとに伺った山田町で説明していただいた時には、死亡または行方不明者見舞金として50万円、ちなみに行方不明者見舞金は6月11日以降の受付であった。住宅損壊等見舞金は、居住している住宅が全壊または全焼の場合が50万円、居住している住宅が半壊または半焼で25万円と伺い、被災者生活再建支援金の申請も受け付けていて自治体としての対応も伺いました。
物資センター視察のあと、釜石市に入りましたが言葉にならない痛ましい被災の光景をみることとなりました。
道路の瓦礫等はほとんど片づけられており、車の通行には支障がありませんでしたが、少し路地に入るといたるところにガラスの破片やくぎ等が散乱していました。
この地区は釜石港付近のため、被災された民家には解体を依頼する赤い旗等の印が多く、地震と津波のすさまじさを目の当たりにするとともに、ほとんど壊滅といえる状況に言葉を失いました。