平成22年6月22日
民主党・市民クラブ 橋本一実
皆さんこんにちは。民主党・市民クラブの橋本一実でございます。
質問に入ります前に宮崎県で発生した口蹄疫につきましては、我が国の畜産酪農にとって未曾有の事態であり、宮崎県及び口蹄疫の発生農家と関係者の皆様に心よりお見舞いを申しあげます。
それでは質問に入ります。まず初めに議案第38号熱海市都市公園条例及び熱海市立澤田政廣記念美術館条例の一部を改正する条例に関してであります。
この条例の提案理由の一つは梅園の魅力の向上に資するために、その利用に当たり使用料の徴収をすること、つまり梅園を有料化するための条例案です。この熱海梅園につきましては明治19年に開園し、今日まで「日本一早咲きの梅」などで熱海市民や多くのお客様にも愛されてきたことはご案内の通りであります。
平成19年より、篤志家による寄附工事により、約120年ぶりのリニューアルを行が行なわれ早咲きの梅を更に増やし、園内も明るく歩きやすくなり、モミジにも整備が行なわれ大変素晴らしい梅園に生まれ変わったと感じており、また、平成21年11月には、隣接する澤田政廣記念美術館と梅園とを結ぶ「梅園橋」が完成し、正面入口も整備され、装いも新たな梅園として生まれ変わっています。この梅園の有料化について既に多くの議員の皆さんが本会議や委員会で質問等を行っており、今後更なる熱海の誘客の拠点となることが期待されているわけであります。
そこでまず、質問の第1は、梅園を有料公園とするため使用料を市民及び市内宿泊施設利用者は100円それ以外の者は300円とし、未就学、児童・生徒、これらに準ずる者及びこれらの引率する教員を除く者から徴収しようと計画されていますが、事前の調査では大人と子どもの区別やこの料金区分も踏まえた調査が行われたのか教えて下さい。第2に、梅園内の出店業者についてお尋ねいたしますが、現在、梅園内には9事業者が届出をされ営業を行っていると認識していますが、この事業者については今まで通りの扱いとなるのかお聞きいたします。また、指定管理者制度への移行については本来速やか行うべきであると思うのですが現状の計画をお示し下さい。第3に毎年50万人を超えるとされてきた梅園梅まつり期間中の入場者数を熱海市が初めてカウントしたところ、実際には半数程度の約24万人だったことが判明しましたが当初の見込み数とは大きく予想を下回ったのではないかと感じていますが、このことによる影響をどう考えているのでしょうかお答え下さい。
第4に梅園有料化による入園者の減少、ひいては来遊客の減少が想定され、市民の心配する声も聞かれるわけですが、これをどのように防ぐのでしょうか。他都市では他の市内の公共観光施設や民間観光施設との相互利用割引制度の導入も見られ、観光圏も視野に隣接する市町の観光施設との連携も十分新たな可能性を増大させられるのではないかと思うのですが、如何でしょうかお答え下さい。
次に熱海市教育振興基本計画について伺います。
まず、網代小学校の学区の変更について、和田木地区の編入を白紙撤回しましたが、その具体的な理由をお聞かせいただきたいと思います。市長タウンミーティングやパブリックコメント、また、地域からの要望書などが市当局や議会にもあったことは認識しておりますが、網代地区の皆様にも十分理解がされるようにわかりやすく説明して下さい。また、網代幼稚園・網代小学校においては新たな教育環境の創設と示されているがどう理解すればよいのかご説明をお願い致します。
2点目は、教育委員会が行った地域保護者説明会において、この教育振興基本計画はまだ決定された計画ではないとの説明をされていました。しかし、今月14日に行なわれました意見交換会でこの計画が9月末までを目処に決定とするということでしたが、間違いはありませんか確認のためお答え下さい。説明ではこれからアンケート調査等も行いながら地域の皆さんの合意形成をはかり進められるということでしたが、現在、この計画の周知がどこまで保護者や地域の皆さんに浸透しているとお考えでしょうかお答え下さい。
3点目は熱海中学校と小嵐中学校の統合案で、熱海中学校の校庭に統合校舎を建設する素案が示されました。まず今後のスケジュールについて教えてください。そして、子供たちの学習に影響を及ぼす建設時の騒音対策はどのように考えられているのでしょうか。また、説明された新校舎の建設案では現在のグラウンドに新校舎を作るということでしたが、校舎の背面にグランドが整備されることになれば日陰になると思うのですが日照問題についてはどのようにお考えかお聞かせください。
4点目は統合に関する意見交換会の席上、通学距離の通学バスの定期代の問題について意見が述べられていましたが、教育委員会からいただいた資料によりますと現在通学費3ヶ月補助が行われており、小中学校併せた合計補助金額は平成21年度では359名で4,254,690円となり、中学生のみですと183名2,905,310円という予算計上です。市の財政状況も厳しいことは十分承知していますが、子育てする保護者や少子化を心配する市民の立場にたって、この際、市内小中学生の通学補助率を半額負担にすることは考えられないものでしょうか、また、なるべく乗り継ぎを少なくする為にバス会社との調整を図る必要もあると思いますが如何でしょうかお答え下さい。
次に市退職職員の天下りについてお聞きします。
この問題につきましては既に今まで本会議にて再三に亘り質問させていただきましたが市民の理解を得られるような改善はなされず、大変遺憾に感じております。
振り返って今まで当局がお答えになった議事録を熟読してみますと、まるで市民の信頼に応えようといった考えや市民のお手本となろうとする誠実さのかけらも見られず、市民生活などを基本に物事を考えているものとは到底思えません。我々は、多くの市民の負託を受け、今ここにいる以上、市民の声として何度となくこの改善を訴え続けてまいりたいと思います。
まず第1に、今年度の市退職職員の外郭団体への天下りはどのようなところへいったのかを具体的に示してください。第2に、このようなことを続けていることへの責任を、齊藤市長はどのように考えているのかお答え下さい。第3は、3月定例会の答弁で「市民から不信感を持たれないような仕組みについてしっかりと対応してまいりたい」と発言されましたが、その後どのように対応したのでしょうかお答え下さい。
鳩山政権にピリオドが打たれ、菅新政権がスタート致しました。「政治とカネ」の問題による政治不信を国民の期待に反し払拭することはできなかった点は率直にお詫び申しあげなければなりません。クリーンな民主党に戻す事を託された菅直人代表は「元気な日本を復活させる」として、強い経済、強い財政、強い社会保障を基軸に「バブル崩壊後の、この日本の20年に及ぶ閉塞状況を何とか打ち破っていき、「元気な日本を復活させる」と述べています。菅直人代表から6月17日に発表されたマニフェストでは無駄使いと天下りを根絶し、財政を健全化させる事を掲げ、その中期目標として、2015年までに基礎的財政収支の赤字を2010年の2分の1以下にするとし、2020年まで基礎的財政収支の黒字化を進め、2021年度以降において、長期債務残高のGDP比を安定的に低下させるとしています。
観光面では訪日観光客3000万人の実現に向けた観光情報の戦略的発信、ビザ要件緩和などを進めるといいます。また、むら・まちづくりと一体の多様な観光資源を活かした魅力ある観光地づくりや「ローカル・ホリデー制度」創設などを進めるとしています。
私たちも現在、市の最重点課題として取り組んでいる財政健全化に一刻も早く目途をつけて「元気な熱海を復活させる」その思いであらゆる施策の取り組みを進めていかなくてはなりません。そこで、今定例会に上程されている一般会計補正予算の中には観光商工費として中国上海万国博覧会の日本産業間で開かれる静岡ウィークに合わせ、芸妓衆による「華の舞」を披露し、また、友好都市である珠海市においても、親善交流と観光プロモーションを行い熱海温泉のPRをしようと300万円が熱海国際経済交流会に委託する委託料として計上されております。そこで確認ですが、今まで市や関係団体が誘客した中国人はどのくらいなのでしょうか。推移と数値をお示し下さい。また、この規制緩和を視野に観光諸団体の各受入れ対策や誘致政策の状況についてはどのような体制づくりがなされているのでしょうか。また、市はどのようなサポートを行うのかも併せて教えて下さい。
関連して、先日、平成18年に通訳案内業法から通訳案内士法に変わり、通訳ガイドの正式呼称が「通訳案内士」となっていることを知りましたが、本市の登録者数は何名で、市や観光団体との連携が今までどのように図られ、どのような活動をされているのか教えて下さい。
さて、この数ヶ月で市内の大手ホテルの閉鎖や倒産が相次ぎました。厳しい経済情勢の中、基幹産業であるホテル旅館の経営状況はどこも非常に厳しい状況と認識しています。今後も倒産や閉鎖が心配されるわけですが、現在市は「地域活性化・きめ細やかな臨時交付金」を活用した事業を進めていますが、この非常事態ともいえる状況下での更なる緊急経済対策は考えていないのでしょうか。お答えいただきたいと思います。そして、これは市民の方からいただいたご提案ですが、基幹産業であるホテル・旅館出入り業者といいますか、下請け企業は倒産などで今まで多くの未払いや、請求放棄といった焦げつきを余儀なくされ、連鎖的倒産をした企業もあることは周知の事実です。熱海の基幹産業であるサービスの質を低下させない為にも適正な利潤を確保し、サービスの維持を担保する必要を強く感じています。このような基幹産業の柱であるホテル・旅館を守ることは優先であると思いますが、まずは、下請け零細企業の先行き不安を取り除く為、また連鎖倒産防止の為の被害補償を担保する保険制度は検討できないものでしょうか。国・県と協力して公的資金を導入し、本市の基幹産業の支えともなっている零細企業の安定経営の為にもこのような売掛金の被害の軽減の為の保険制度の導入は考えられないものでしょうかご見解をお聞かせください。
最後に本年9月5日に告示、9月12日に投開票が行なわれる熱海市長選挙に関係してお聞きいたします。
まず、今までの斉藤市政4年間の総括つきましては本年3月定例会において市民が熱海の将来に明るい希望を抱ける事業は一体どれなのか。齊藤市長が胸を張って具体的にしっかり行ってきた種まきはといった質問をさせていただきました。正直なるほどとすんなり納得のいくといいますか満足できるご答弁ではなかったわけですが、370億円もの多くの借金を抱えた窮屈な舵取りでは仕方ないのかもしれません。しかし、前回植野総務部長がお答えになり、齊藤市長から直接お聞きしていませんので、改めて将来のビジョンをお聞きいたします。また、今後の熱海市再建に向けての政策については先ほどの同僚議員の質問にご答弁され・・・アドリブにて。
以上で壇上での質問を終わります。