3月11日、静岡県議会は最終日を迎えたのですが、教育長人事案件で想わぬ展開となりました。
県議会2月定例会に提出されていた87号議案、高木桂藏氏を教育長に選任する議案について、既に3日に開催された総務委員会にて可決していたこの案件について、最終日に再度審議が行われると言う異例の事態が起こりました。
「新たな問題が生じた」という理由での再審議ということです。
この人事案をめぐっては、現教育委員会委員長の溝口氏から高木氏の経歴について「疑義がある」と総務委員長に指摘があったことからはじまり、急遽最終日に総務委を開き、川勝平太知事に出席を求めて非公開で再審査がおこなわれました。
この総務委では高木氏の過去(1979年)の逮捕歴について議論になったが、県当局は教育長の欠格事由には該当しないとの見解を示した。
※これ以上の詳細は非公開の委員会ということで、どこまでこのブログに記して良いのかもわからないので、ここまでとしておきますが。
委員会の採決で、継続審査の発言があり、これを採決し多数となったことで、本会議でもこの案件の賛否が議論され起立採決の結果、自民改革会議の多数で継続審査に決まった。
つまり、この人事案を採決せず、閉会中に継続審査すると決めました。
地方教育行政法の改正に伴い、首長が直轄的に教育長を任命または罷免できる等、首長の権限が強化され(これは熱海市教育委員会でも同じ)。
このこともあり、新制度下での教育長の人選については、基本的には、知事の意向を尊重すべきところであると考えます。
この委員会の委員である、私たちのふじのくに県議団所属阿部卓也委員が、当初から、ふじのくに県議団として総務委員長に「高木氏を委員会招致して教育論をはじめとする人間性、経歴、思想等などについて質疑をおこなうべき」と申し入れてきましたが「その必要はない」と拒否されているということも知りました。このことは大変残念です。
閉会後、高木氏は、報道の取材に対して「(県議会に)弁明を早くしたい」とし、経歴や教育に関する考え方について説明する意向を明らかにしているということですので、速やかに臨時会を開催し慎重な審議を進めなくてはならないと思います。最終的には委員会での議論の推移を踏まえて判断したいです。
本会議はこのほか、2015年度一般会計当初予算など86議案を可決して閉会しました。
※画像は厚生委員長として委員長報告をした登壇時と、起立採決で継続審査の採決の様子です。