8月10日(金)早稲田大学の戸崎肇教授を訪ね、先生の研究室にて公共政策・観光政策の勉強会を行いました。(戸崎肇教授は左から3番目です)
戸崎先生は先日クローズアップ現代に出演されLCC格安航空券や羽田空港拡張について述べられていましたのでご存知の方も多いのではないでしょうか。
さて今回は、わたなべ周衆議院議員と伊東市の鈴木克政議員、四宮和彦議員、松崎町の佐藤作行議員とともに今回は静岡県や伊豆地域の観光面や県の取り組む内陸のフロンティア特区構想について、また地域の様々な問題について意見交換及び戸崎先生のご意見等を伺いました。
戸崎先生は、2008年から早稲田大学アジア研究機構(OAS)教授に着任。専攻は公共経済学、公共政策学。航空産業を中心に財政・産業構造の側面から規制緩和が進展した交通政策全般において政策批判を展開しつつ幅広く発言されております。労働運動との連携の中で市場経済の修正を目指す独自の見方を展開しています。また、国際観光戦略研究所ITSのメンバーとしてもご活躍されています。
まず戸崎先生から、現在の観光面で観光庁が創設され今年で5年目を迎え、メンバーも変わったこともあり、今後の政策推進に大きな期待ができるということを伺いました。
観光衰退のモデルとなっている伊豆地域で、これを盛り返す難しさを実感していることについて伺ってみると、伊豆半島は基本的なベースがあるのでそこはやりやすいということが言える。
観光地を利用する国内外の需要についても、若者の志向が外国から国内に向いている。関西のお客は九州へ向かう傾向強い。
富士山世界文化遺産をどう誘客に結びつけるか。松崎町も富士山良いが冬の方が綺麗に見ることができ、夏場はガスって見えにくい。
周議員から、静岡県の航空政策や観光政策についても今後戸崎先生にご提言等いただき、今後アドバイザーとしてのご協力をお願いし、静岡県の東海岸について今年の夏のお客が富士山に流れてしまう心配を地元がしていることもあり、このようなことも含めて、議論をして欲しいとの話もありました。
伊豆は静岡空港にあまり恩恵は受けていないが、逆に羽田とも至近距離にあり、どちらでもアクセスができることを活かしていかなければならない。富士山世界遺産を追い風にして定着させていかなければいけない。
沼津はコンパクトシティー目指しているが、少し離れた長泉町は商業集積を目指し、町の方向性をどう目指していくか。合併の方向性も考えることが挙げられるが。
大規模店舗誘致しても上手くいかない例も最近は多い。
戸崎先生から、自然な方向からいけば大規模開発でしょうが、そうすると駅前もすたれることも確かなので、そういった別の使い方を考えなくてはいけない。合併は難しい。合併するとまた新たな調整も必要となり、赤字自治体を巻き込む形になると行政サービスが落ちることに繋がる。やはりコミュニティが薄くなっていくことが逆に今の状況で本当に正しいかどうかはみんな疑い出している。平成の大合併で落ち着いたのではないかと思う。小さい街の個性もあり、コミュニティの中でしっかりした絆を保った方が福祉政策も医療政策も上手くいく。希薄化すいる方が怖いと思う。議会の定数など面倒な問題も出てくる。地方の特色を無くさないように進めるべき。
そのほか、インターネットの活用。ネットメディアにどのように絡めていくか。
カジノについても議論を交わさせていただき、今、どこが一番先にやるかの競争。強力にやらないと、誘致合戦でご存知の通り今仙台が強い。カジノと医療福祉。富裕層をどう長期滞在させていくのかというなかで観光福祉に取り組んでいくことが良い。120カ国以上の国で実際行われている。大きな施設を考えず、今ある施設を活用することも良い。熱海は良い。アドバンテージあるから。温かく風光明美は魅力。HISが船上カジノを取り組んでいる。運営は競輪方式についてはどうか。
その他、様々なテーマについて意見を交わし、戸崎先生からアドバイスをいただくことができ有意義な勉強会でした。