静岡県議会文教警察委員会県内視察Part4は焼津水産高校です。
7月18日、実習船「やいづ」を含めた焼津水産高校の運営状況を視察いたしました。
焼津水産高校は、県内の水産高校で、海洋科学科、食品科学科、栽培漁業課、流通情報科などが設置され、約500名の生徒が在籍しています。また、平成21年6月には最新鋭の実習船「やいづ」Ⅳ世が竣工しています。
松田清孝校長先生からの説明では、3月20日のテレビ放送の影響で全国から焼津水産高校を目指すという子どもが増えているということや一般方からも応援メッセージをいただいているということでした。
また、「目指せスペシャリスト」ということで国の支援を受けたキャリア教育を進め産・学・官連携の授業をおこなっている。
健康教育の基本は、「早寝・早起き・朝ごはん」ということで、これに基づ調査なども行われている。また言葉を鍛えるということで生徒は1分間スピーチを何度も繰り返し、就職試験の面接時に自分の意見をしっかり述べる訓練を行っている。
そして、学校を変えていくには外からの刺激も大切だが内なる改革も大切ということで教員の意識改革も最も大切であり、水産課長制度を導入し、各課を連携的に結びつけている。毎週水曜日には副校長による不祥事根絶のための朝研修を行っている。
また、一人1改革提案を昨年年度末から行っており、教員に学校改革の提案をしてほしいと伝えると、リポート数枚出してきた教員もあり、意識が高まっつている表れと感じたということでした。
松田校長先生の持論でもあるということですが、なかにはなかなか集中力の無い生徒もいますので、授業の途中で集中力が保てない生徒を見つけた時には、その授業に関連した別の内容に発展させる、ちょっとしたほかな話をするなどして、そういう10秒間、もしかすると30秒になるかもしれないが、それを10分ごとになっても生徒には1分の無駄にしかならないわけで、生徒の集中力維持を先生方にお願しているということです。
それから、生徒を大切にする。人権尊重といううことで、呼び捨てにしたり、放送で強い口調になったりしないよう徹底している。
教師が変われば、生徒が変わる、生徒が変われば学校が変わると考えている。
年間10回以上のテレビ新聞等の掲出回数を毎年クリアし、何か特殊な新しい授業等の取り組み等あれば全て記者提供しており、それが記事に取り上げられ、ホームぺージも年間130回以上更新を目指している。昨年実績は170回ということで1日のアクセス件数は4000件ということです。
また就職率100パーセント。
平成22年7月、長年にわたる水産教育の推進や地域への貢献により、内閣総理大臣から海洋立国推進功労者表彰を受賞している。
他にも色々焼津水産高校の素晴らしい取り組みなど説明され、松田校長先生の説明からも生徒の素晴らしさや学校運営に対する熱意が伝わってきました。
委員からの質問では、校風の質実剛健に対し
女子生徒が現在4割ということでどういう良い点があるかが聞かれ、女子には女子の質実剛健があってよろしいかと思う。進路推進協議会のなかでどうも最近の男子の方が元気が無い、女子の方が逆にコミュニケーション能力が高い、非常に職場の中に溶け込みやすく、仕事も積極的にやってくれる傾向があるといわれている。質実剛健というよりは飾り気が無く剛く取り組むというか男性的女性的ということではなく人間が持っている生きる力、そのものに反映されれば宜しいかと思う。本校の生徒は逞しいと思う。というお答えをいただきました。
一つ説明で驚いたことは、国内初のツナ缶は昭和4年このや焼津水産高で誕生し、漁業発展の契機となり、水揚げ目標41.5トン
実習船「やいづ」Ⅳ世 全長65メートル 総トン数559トン 総工費18億円
このあと、実習船「やいづ」Ⅳ世の視察を行いました。