静岡県における災害廃棄物の広域処理について
※下記は静岡県公式ホームページからの抜粋です。
東日本大震災により発生した廃棄物は、岩手県で約476万トン(通常処理の11年分に相当)、宮城県で約1569万トン(通常処理の約19年分に相当)に達します。
被災地で仮設焼却炉等を設けて処理を実施しているが、なお処理能力が不足しています。
被災地の復旧・復興のためには、災害廃棄物の迅速な撤去処理が必要であり、そのためには広域処理が必須です。
これまで静岡県は大槌、山田両町に様々な支援を実施してきました。
この両町の災害廃棄物は、総量で103万トン、柱材、角材で広域処理の対象となる量は約12万トンになります。
このため、復興に向けての両町への新たな支援として、本年4月の調査で回答のあった県内市町の年間処理余力約6万トンの1%である600トン程度の災害廃棄物の受入れを、住民の皆様のご理解を得ながら、始めてみることはできないかと提案いたしました。
大槌、山田両町の災害廃棄物の放射性セシウム濃度は、人の健康に対するリスクが無視できるクリアランスレベルである100Bq/kgを下回っており、焼却灰となっても安全に埋立処分することが可能とされる8,000Bq/kgの3分の1程度であると見込まれ、十分に安全性が確保できるレベルであると認識しています。直近の測定結果でも、100Bq/kgを大きく下回る値であることを確認しております。
また、受入市町が処理に要した費用については、県を通じて請求し、全額国の負担で両町から支払われることになります。
今後、国や岩手県等と調整、協力しながら、被災地での搬出時、県内への搬入時において放射線量を測定するなど受入れに当たっての安全確認体制を明確にし、住民の皆様の不安の払拭に努めてまいります。
※新聞等でご存知の方も多いと思いますが島田市長が受け入れに対して強い意向を示しており、その他の県内の市町は受入について国県の動向を見守っているといった状況です。
それぞれ事情もあると思うのですが、実際に災害廃棄物を受け入れられない場合においても各市町において、その他の協力としてどのような対応を考えているのか、助けを求めている被災地の市町の要請にどう応えるのかが難しい点であることは言うまでもありません。
とは言え、各市町に踏み絵を踏ますようなことになってもいけないことですので、十分な国の慎重な計画と県・市町の連携が求められるわけですが、ご案内の通り細野豪志大臣が静岡入りし、説明と協力のお願をしております。
私個人の見解としては、既に東京都がその手本を示してくれており、静岡県においては川勝知事の要望の焼却余力の1%の協力を各市町に求めておりますので、それも放射線量のチェックを万全な体制で行うという前提でのスキームが示されているわけですので、基本的にはその1%を受け入れていただけるように努めて欲しいと思うのです。
もちろん瓦礫の受け理れだけが支援ではありませんが、この日本の未曾有の大災害時に、瓦礫の処分に困る被災地を助けることは、日本の経済復興にも影響するわけです。
災害廃棄物を受け入れをいち早く表明し、この日本の危機を乗り越える決断を進める島田市長にエールを送ります。