平成25年度静岡県議会産業振興・教育等海外事情調査団の視察調査が平成25年11月9日土曜日から11月19日火曜日まで11日間実施されました。(されています。)
視察2日目は、コンピューター制御による野菜と果物、花き栽培のアムステルダムのプリバ社を訪問しました。農業用ソフト開発企業です。 ハウスのコンピューター制御では世界トップシェアの企業を視察訪問いたしました。 まずはじめに、プリバ社社屋入り口に日本の国旗を今日のために掲揚してくださり歓迎していただきました。 オランダの環境機器メーカーであるプリバ社は「光」「Co2濃度」「気温」「湿度」の4つの気候要素をコントロールする要素技術・個別機器を統合した、ハウス内環境を制御する環境制御技術の最先端で知られ、コンピューターにより温室内クライメートコントロールなど、施設園芸農業のオートマティックシステムのマーケットリーダーであります。プリバ社の製品は世界70ヶ国以上に輸出、ハウスのコンピューター制御では世界トップシェアです。 オランダは九州と同じくらいの土地面積で、海抜が低く平坦で灌漑は難しいながら、4割は干拓による開発のため、決して肥沃な土地ではなく、冬の日照時間も少ない地理的なハンデを背負っているため、施設園芸農業が発達した。そのため、オランダの施設園芸は、こうした総合的な環境制御システムを多く生産者が導入して高い生産力性を維持しています。
日本でも、コンピューター制御によるグリーンハウス用の総合的環境制御システム「マキシマイザー」が誠和社によって取次販売されて、高い技術が知られていると言うことです。 設立は1959年 グローバル展開状況は70ヶ国以上。海外売上比率50%。5現地法人(イギリス、ドイツ、スウェーデン、カナダ、中国)日本でも導入事例多数 提供商品サービスは温室内外の環境変化に応じて複数機器を連動・自動制御するシステム。末端より収集した全世界の圃場情報を本社に集約。最適な栽培方法をコンサルティング。 日本の農業は、農業経営に競争原理が働かず、結果としてITの活用、選択と集中、大規模化のいずれにおいてもオランダに比べて遅れているのが現状です。 ITを活用した農業の推進は、作物の生産性向上とコスト削減に貢献し、農業の競争力強化につながるものです。 オランダ農業の強みを支える異業種関連携の促進では、1990年代後半より政府主導の下、研究開発基盤の整備や異業種関連携を推進し、オランダ中心部に世界最大の食品産業クラスター「フードバレー」を形成。プリハ社も同地域でGEと共同研究を実施している。その結果、加工食品を中心に農業額輸出も世界第2位を誇る農業大国になっています。 現地ではLED光源による最適光源レシピの開発も視察予定。
説明はディストカウントマネーじゃーのピーターさんにしていただきました。 このプリハ社は一言で言うと農業用ソフト開発の企業。 コンセプトは全てが成長。農家が成長、ディーラーも成長。 現在の社屋は2007.11完成。 持続可能 環境に優しくをモットーに継続を考えている。 モットーにマッチした木は竹を使ってる。竹は成長が早いため環境に優しい。 ガラスも多く使い企業のノウハウをオープンにするというイメージ。世界450人の従業員を雇用。利益の15から18%は研究費に充てている。 お客様との連携を大切に、一緒に考え、アフターも大切にしている。 成長のためには資源が必要。但し環境を損なわないように配慮。創始者は現在79歳、今はその娘と息子が社長を務めている。 当時はまだ栽培ハウスはストーブだった。ストーブから出る二酸化炭素が成長を促進した。 会社のロゴはストーブの炎。 オランダの国がチューリップをイメージしているので間違えられることある。 二酸化炭素調整する機械。液肥を与える、マネージメントをするコンピュータを開発、導入。 プリハは農業のなかでも、ハイテクのみ。中から上のハイテク。 ここが本社。 メキシコ、北京、カナダ、スカンジナビア、ベルギー、ドイツ、アメリカに7つの支社それ以外は本社が担当。 北京がアジアを担当し、日本は北京が担当となっている。 地域の物価があるので、人件費等を考えて支部を設置。 プリハ社は消費者には売らない。ディーラーのみ。「トミタ」と「さいわ」という日本のディーラーとの取引がある。 コンピュータがなぜユニークかというと、プリハの特徴はハウス内の状態などを1台で最大限の調和のとれた管理ができる。まず、気象台からの情報をコンピュータにインプットし、気象と合わせて、ベストを選択。マキシマイザー、インプットをもっと増やせば50ものアウトプットを増やせる。 4つまではマキシマイザーでOk。 作物に重要な水について 水の中に作物に必要な栄養を一番良い時に一番よい量を与える。免疫性も高まる。バランスも大切。場所によっては川の水など濾過して使う場合もある。 コンピュータで味は変えられるのか?単純な疑問発生。 殺菌はUV紫外線を使う。 ニューツーライザーは塩分を含んだ水の塩分を下げる。量に制限はあるという。 農家は作物に必要な情報をインプットする。栄養分などを含んで、残った養分は、殺菌し再利用する。循環。 エキスパート用の研修センターがある。 室内を均等の温度に保つ。 トマトは高さが成長すると10メートルになる。 下の方は日に当たらず病気になりやすいのでベントレートなど使用する。 労働者のマネージメントもコンピュータで管理。 どこでいつ誰がどういう仕事をしたかをコンピュータで把握できる。 ハウス内の虫の発生やガラスの破損なども分かる。 ECOフツーラを開発中。 野菜と魚を一緒に育てることが可能になる。野菜が魚の餌になる。ロボットがやる。プロトタイプ、来年には市場に出る予定。 エネルギーもハウスでつくり、それも市民に提供される。 限られた時間の中での説明でしたが、ピーターさんは熱心に説明いただき、このプリハ社の事業推進の思いが伝わってきました。ピーターさんはじめプリハ社の関係者の皆様には視察受け入れに心から御礼申し上げます。