午前10時30分より静岡県議会平成23年9月定例会が開会されました。
今朝は台風接近にため、早朝、民主党・ふじのくに県議団の高田幹事長から出席確認があり、定足数に達していない場合に流会になる危険があることを知らされ、慌てて交通状況を確認しました。
ということで、無事に議会は開会したのですが、このリポート、実は県庁帰りの在来線の中で記しています。現在午後3時、午後の委員会等も台風の影響で延期となったため、帰路についたのですが、新幹線は運転見合わせ、ちょうど良く熱海までの各駅が発車間際で飛び乗ったもののJR清水駅にて運行見合わせ中です。隣には富士宮選出の四本議員がいます。
ということで、報告に戻り、開会後、会議録署名議員の指名のあと、
故堀江龍一議員への追悼の辞が天野進吾議員から述べられました。
続いて、諸般の報告が行われた後、会期は本日より10月14日までの24日間ときまりました。
引き続いて知事提出議案(第103号~第125号)及び平成22年度一般会計、特別会計、公営企業決算の審議で一括上程され、知事提出議案の説明が川勝平太知事より行われました。
説明の冒頭、故堀江議員に対する哀悼のことばと、去る8月17日、浜松市の天竜川において、天竜浜名湖鉄道株式会社が運航していた舟下りの遊覧船事故について、お亡くなりになった方々の御冥福を心からお祈り申し上げるともに事故に遭われた皆様へのお見舞いのことばが述べられました。今後も、天竜浜名湖鉄道株式会社による、事故の原因究明や安全管理体制の強化に向けたたり組みに対して、関係市町とともに支援していくということでした。
それ以降の説明の要点を記しますと、
東日本大震災についての総合防災訓練、津波対策については、ハード面では静岡県第3次地震被害想定に対した対策を進め、ソフト面では本県で経験した最大の浸水域とされる安政東海地震を超える規模の津波も考慮に入れ、「より高く、より遠く、より早く」避難できるようにに取り組み、短期的対策として「ふじのくに津波対策アクションププログラム」を進め、中長期的には、国による「東海・東南海・南海」3連動地震の検討内容を踏まえ、県の3次地震被害想定の見直しをした上で、津波対策を含めた新たな「地震対策アクションプログラム」を策定し、危機管理対策に取り組む。
被災地支援では発災から半年が経過し、応急仮設住宅への入居が完了したことや、大槌町・山田両町内の避難所と物資搬送拠点が全て閉鎖されたことから、今月末を持って短期派遣職員による現地支援調整本部を閉所し、今後は遠野市役所内に静岡県現地支援連絡所を設置し、引き続き岩手県三陸沿岸地域の復興を支援してゆく。
食の安全については、これまで、現状の暫定規制値を超える放射性物質が検出された農畜水産物はなく、なお、現在、国が暫定規制値の見直しを検討中ですので、今後とも検査結果を随時公表するなど、県内産農畜水産物の安全性を強くアピールしてゆく。
茶の風評被害については、静岡県茶業研究センターが中心となって、茶の放射性物質を低減する研究成果を生産者に普及することにより、来年の一番茶は、消費者の皆様に安心して購入いただけるよう取り組む。
牛肉についても消費者と生産者の相互理解を深めるため、西部地域において交流会を開催、富士地域畜産祭りにおいても牛肉の安全性をPRした。
今後も安全性を県内外に発信し、信頼回復に努める。
当面する諸課題について、はじめに雇用経済対策は、東日本大震災の影響を踏まえ、本年4月1日から実施している中小企業向け制度融資の緊急経済対策枠に、円高の影響による売り上げの減少を融資対象に追加し、地域企業への金融支援を8月15日から開始している。
本県の有効求人倍率は30か月連続して全国平均を下回る厳しい状況あることから、来春卒業予定の大学生や高校生などの就職環境は厳しいものと予想される。このため、8月19日には静岡県経済産業政策会議を開催し、円高による本県経済や雇用への影響について情報共有したほか、今月12日には、成長産業の振興や地域基幹産業の活性化、雇用のミスマッチ解消などにより、平成25年度までに3万人の新たな雇用を創出することを目標とした「静岡県雇用創造アクションプラン」の骨子を発表、今後、産業界、労働界、教育界など、角層の御意見や御協力をいただきながら、全権を挙げて雇用対策を推進。
次に新エネルギーについての導入促進については、従来型の一極集中依存から分散自立型のエネルギー体系への大転換により、地産地消を目指し、6月補正予算で拡充した住宅用太陽光発電設備の導入支援に加え、新エネルギー等の県連設備を道入する事業者への融資制度の創設を9月補正予算に盛り込み、今議会にお諮りした。
さらに、小水力発電や温泉発電など導入する際の保安基準の緩和、総合特区の指定申請を行うほか、コージェネレーションシステムを活用して、電気と熱を地域内で有効利用するための仕組みづくりを進めている。
観光交流の促進については、7月の首都圏に引き続き、今月14日には名古屋市内において商談会を開催し、旅行業者や運輸事業者を対象に、旅行商品の造成に向けた交渉を行なった。
また、東京有楽町の交通会館内にある東京観光案内所については、静岡茶を主体とした「ふじのくに」の魅力の発信拠点として、11月初旬のリニューアルオープンを目指した準備を進め、首都圏からの誘客の有力な手段になると期待する。
富士山静岡空港については震災の影響による大幅な落ち込みから、徐々に回復の兆しを示し、特に8月には、夏季の繁忙期であったことから、利用者数は約4万3千人、搭乗率は約75%となり、前月と比べ大幅に利用者が増加し、開港以来2番目に高い搭乗率を記録した。このような中、フジドリームエアラインズから、札幌、福岡、鹿児島の3路線を減便する冬ダイヤが発表されたが、一方で、ソウル線については10月30日から、便数及び機材が震災前の状況に戻ることとなり、さらに、チャーター便についても、作日、中国武漢からの便が運航されるとともに、開港後初めて、ハワイ5往復運航されるほか、台湾、マカオへの運航も計画されるなど、利用者の拡大が期待され、今後とも効果的な利用促進の実施による航空需要の拡大を図る。
なお、静岡空港の福岡線に係る運航支援金訴訟について、勧告の形で、裁判所から早期解決を強く促す判断がなされ、また、勧告内容は、本県の主張が理解されたことから和解を受け入れることとし、和解及び予算議案を今議会にお諮りする。
次に富士山世界文化遺産登録に向けた取り組みについては、今月末までには、推薦書の暫定版が日本政府からユネスコへ提出される見込みとなっている。
地域外交についてはドルノゴビ県の創立80周年記念式典に参加するとともに、友好協定を締結し、今後ドルノゴビ県と本県の高校生の相互交流などを通じて将来を担う人づくりを目指す。また、バトトルガ道路・運輸・建設・都市計画大臣と面談した際に、日本への石炭の輸出ルートの開拓に向けた試験輸送や日本での試験的使用について御提案いただいたので、早速、国土交通省などを訪問し、モンゴル側の要望を政府に伝えたところ。
次に、新東名高速道路の整備については、開通時期が1年近く前倒しされたことを心より歓迎し、県としては高速道路において同時に開通する距離としては史上最長となる162キロメートル区間の開通を、「東海道新時代の幕開け」としてとらえ、開通を記念する関連イベントを支援する。
次に少子化対策については、6月に公表された国勢調査の速報値では、平成22年の本県人口は、376万5千人と、当該調査において初めて減少に転じ、人口動態における合計特殊出生率も、1.48と、人口を維持するために必要な水準に遠く及ばない状況にあり、これらのことに、この上ない危機感を感じていおり、数字を深刻に受け止めている。本県では、これまでも「しずおか次世代育成プラン」等に基づき、保育所整備による待機児童の解消や、こども医療費助成の拡充による子育て家庭の経済負担の軽減など様々な少子化対策を進めている。さらに出生率に軸足を置いた施策をきめ細かく展開するために、現在、戦略的施策を全庁的に検討、目標としている「合計特殊出生率2.0以上」を目指した、効率的かつ総合的な施策を強力に推進する。
休会の決定及び、次会議事日程報告が終わり散会となりました。