政府税制調査会メンバーである渡辺周総務副大臣が自身のブログで、焦点の扶養控除成年部分(23~69歳)の廃止問題についてこれまで国民に明確に説明してこなかったとして、「民主党は誰の味方か」と強く反発している。
税調メンバーが協議中の課題に関しブログで意見表明するのは異例とのことだが、賛否真っ二つのため世論に訴える手に出たようだと記載された新聞記事をみかけた。
渡辺周副大臣は財源確保の観点から扶養控除見直しが進められていると指摘。「(民主党は)ムダの見直し、特別会計の見直しなどで財源は出てくるはずだ、と言い続けた。期待して投票した人たちは、まさか自分たちの懐から最初に負担する議論になるとは思わなかったはずだ」と反論した。さらに、一定の所得層は負担増となる総務省試算を紹介した上で「『雇用悪化で働きたくても働けない家族を養っている世帯がなぜ、最初にしわよせを受けるのか』と反対をしている」と議論の様子も紹介している。
渡辺周総務副大臣は正論を述べていると思う。また、鳩山由紀夫首相が中国の習近平国家副主席と天皇陛下の会見を特例的に実現するよう指示した問題について、13日のテレビ朝日の番組で、与野党から批判の声が相次ぎ、渡辺周総務副大臣は「天皇陛下の政治利用と思われるようなことを要請したのは誠に遺憾だ」と指摘。「やめていいなら、今からでもやめた方がいい」と、会見中止も検討すべきだとの考えを示した。
1カ月前までの申請ルールが守られずに会見が設定されたことに関して「国の大小、経済力、政治力の大きさで優劣をつけることは絶対あってはいけない。(会見設定は)大国、小国に差をつけず公平にやってきた。民主党内でもまずいと受けとめている人間は多い」と強調。中止できない場合でも「1回限りの特例にしないといけない。二度とこんなことはしてはいけません」と述べた。
副大臣が首相を批判するのは異例とのことですが、天皇陛下にかかわることだけに、問題を深刻にとらえている周副大臣の発言は当然ではないだろうか。