現在、靖国神社では春季例大祭が開催されていますが、2月に友人と共に靖国神社と千鳥ヶ淵戦没者墓苑を参拝致しましたので記します。
今までは一人の日本人として当然のように参拝してきましたが、今回は自分の考えや、多くの方々から聞いてきた考え方などを整理してみたいという気持ちもありました。
メディアではよく、首相や大臣クラスの方々がこの靖国神社を参拝するときに公式か非公式か、諸外国の反応が問題であるなどと取り上げます。彼らは一体何をしたいのでしょう。日本には言論の自由があります。個人レベルで各々の考え方を述べるのは自由なのですが、マスコミや著名人は、自らが持つ影響力に責任を持つべきです。そして日本人としての自覚ある行動をとらなければなりません。
靖国神社の創建の目的は「国家のために一命を捧げられた人々の霊を慰め、その事績を後世に伝える」ことにありますが、しかし、会津の人々の気持ちを思うと複雑な心境にはなります。
今回はそういった背景を鑑みながら参拝し、そして、もう一つ「鎮霊社」と呼ばれる戦争や事変で亡くなられ、靖国神社に合祀されない国内、及び外国の人々を慰霊するために建てられているこの鎮霊社を参拝したいたいという想いがありました。
はじめに、本殿での参拝をさせていただきました。続いて、鎮霊社に向かいましたが、本殿囲いの外側に建立されていることから警備上、囲いの中での参拝となり正直少々残念でした。のちに伺うと、事前に受付に申し出ていただければ警備の方が案内してくださるということでしたので次回はそのようにしたいと思います。
つづいて、明治15年に開館し約10万点にも及ぶ遺品が収蔵、展示されている「遊就館」を拝観いたしました。
ここには日本人として知っておかなければいけない歴史がたくさんあり、私も改めて学ばせていただきました。じっくり見ていくととても一回では見られないほどの展示物です。
玄関ホール以外は撮影NGということでしたので画像はありませんが、国のために命を捧げ、愛する人や家族に宛てた手紙や、数々の遺品には思わず目頭が熱くなり胸に込み上げてくるものがありました。
いつの時代においても、親は子を思い、子は親を思って生きているものなのだと感じ、家族や祖国を守ることに理由はいりません。
画像にもありますが、境内には軍犬や軍馬の像もありました。満州事変から大東亜戦争終結までの間にシェパードを主に軍用犬が第一線で活躍してくれたのですが、終戦後一頭も故国に還ることが叶いませんでした。
戦争は多くの人命だけでなく、馬や犬、鳩など動物の命も失うこととなったわけですが、馬や犬、鳩などが参戦したことで、多くの日本人の命を守ったことでしょう。その忠誠に感謝し、彼らにも哀悼の誠を捧げたいと思います。
次に靖国神社を後にして、歩いて20分ほどのところにある千鳥ヶ淵戦没者墓苑を参拝いたしました。ここ千鳥ヶ淵戦没者墓苑は、先の大戦にて国のために戦って亡くなられた方々の遺骨をお納めしてある国立の墓苑です。昭和34年3月28日に創建されています。
「無名戦没者の墓」ということですが、昨年5月の時点で、35万8260柱の遺骨が安置されているということでした。無名という言い方には抵抗があります。身元が確認されていないという事であり、彼等には人格も家族も故郷もあるのです。今までに何度も国立の慰霊施設を別に建設するような提案が出されてきました。私はそれには反対です。いかなる圧力にも屈することなく靖国神社をお守りするのも国民としてのあるべき姿であると考えます。