初島小中学校を訪れた知事はまず一言感想を述べました。
堀之内校長先生、稲葉教頭先生、市川熱海市教育委員会課長の説明により、校内を見学しました。
この学校の校舎はログハウス調で、説明では、島に来たお客さんから良くペンションと間違われるということです。
木の暖かみといいいますか独特の雰囲気は何とも最高です。
阿久悠先生、三木たかし先生といった昭和の歌謡会の大御所2人の作品である校歌についても説明があり、知事は、「こういう学校はいいですね」と終始笑顔で見学されていました。
2階にあがる階段の上側は、吹き抜けになっています。
2階にあがると、右手にはしごがあり、知事はその急なはしごを昇り展望台にあがり美しい景色を眺めました。
子どもたちが日々学ぶ校舎の状態を見学して、その素晴らしい環境に喜ばれていたように感じました。
意見交換の場では、現場(中学・数学)教鞭をとる杉山剛史先生(36)に知事が直接、お話を聞かせて欲しいという場面がありました。(杉山先生はバドミントン部の指導もされており、今年度東豆中体連で優勝しています)
知事「校長先生や教頭先生からお話を聞かせていただく機会はあるのですが、現場の先生からお話伺える機会がなかなかないので。なにか。」
杉山先生「あの、非常に怖いです・・僕も」(一同笑)「ここは教育の原点で、一人一人を見ていける環境があり、いろんな先生にこの場を経験していただきたいと思います」
知事「なるほど、何年前にこられたのですか」
杉山先生「僕は今年で3年目になります」
知事「3年で交代ですか?最初はどうでしたか」
杉山先生「大体3年と伺っています。区長もそうですが、大変気さくな方が多くてすんなり入れました」
知事「学校は」
杉山先生「最初は小さい人数で戸惑いましたけれども、ひとりひとり躾が行き届いているので、本来学校が教えたいことを十分教えられる環境が整っていたので大変勉強になりました」
知事「中3がいませんので、中1中2の数学を中心に教えてらっしゃる」
杉山先生「そうです」
知事「なるほど」「小学校の算数は教えないのですね」
杉山先生「はい、そうです」
知事「なるほど、小学校には算数の先生がいらっしゃる」「小中一貫校みたいですが」
市川市教育委員会次長「そうです。運営は違うのですが。市内には初島と泉地区に泉小中学校がそうです」「9年間のスパンで考えています」
知事「それができますね」
知事「不便なことは何ですか」
杉山先生「数学なんかですとやはり多様な考え方が、生徒が少ないものですから出せないので、こちら側がある程度何通りか回答を用意しておくことです」「どうしても発見する楽しみが少なくなってしまいます」
知事「数学は好き嫌いがありませんか、今何名ですか」
杉山先生「今7名です」
知事「できる子できない子はどうですか」
杉山先生「多少はありますが、素地がしっかりしていますので教えやすいです。他の学校では九九ができない子がそのまま上がってきてしまうことがあるのですが、この学校はそういうことがありません」
知事「ほう」「躾がいい。ですね」
新藤区長「知事、こういう若くて活きのいい先生が来てくれると、生徒自体の人数が少ないものですからお兄さんみたいで接することができて人間的な薫陶までは行かないまでも影響を凄く受けます」
知事「平均年齢はいくつでしょうか。中学」
稲葉教頭先生「36歳と42歳が二人です。あと校長と教頭です。」
知事「小学生はどうでしょう。男女構成は」
稲葉教頭先生「20代が2人います」「女性は一人だけで養護教諭です」
知事「先ほど(初島の皆様との意見交換)も、学校の先生を減らさないようにとありました。しかるべく当然良い学力を示されているのですから更に上げるということが大事です。見学者が来るようにしたらどうでしょう。迷惑ですか」
市川市教育委員会次長「教員11人いますが、来年3名増えると聞いています」
~中略~
杉山先生「熱海で教員をしており、函南で子供を教えています」
知事「そうですか。あと帰るときは船はどうですか。辛かったことなどは」
杉山先生「そうですね。3日間(船が)止まってしまった時は、本当に、食材も含めてですが」
知事「3日間も止まることがあるのですか」「台風の季節にもよりますか」
杉山先生「そうです」
その後、教員住宅の改修状況、校舎の雨漏りの塗装等の話も交わされ、最後に新藤区長から大風被害の状況について「荷物の運搬が大変なので、シーズン(5月連休のところ天まつり)の前までにやっていただけると助かります」「なかなか難しいかもしれませんが、そこに集中して1日2000名くらいみえる時あります」「工事自体はは市が中心です」と支援要望があり。
知事は「前倒しは得意ですから」と回答しました。