2月定例会最終日、91議案の採決が行われ、一般会計総額1兆1306億円の2012年度当初予算案、静岡空港の設置、管理、使用料に関する条例の一部改正のほか、安倍徹県教育長を県教育委員に富永久雄代表監査委員を県監査委員にそれぞれ再任する案など90議案を可決、副知事案については残念ながら自民改革会議が反対し否決され、閉会いたしました。
意見書は6案件が可決されました。可決した意見書は下記の通りです。
1.登記の事務・権限等の地方への移譲に反対する意見書
1.非正規の短時間労働者への厚生年金と健康保険の適用拡大に関する意見書
1.一般用医薬品のインターネット等販売の規制緩和に関する意見書
1.若者雇用のミスマッチ解消を求める意見書
1.生活保護制度の見直しを求める意見書
1.富士山の世界文化遺産登録に関する意見書
否決された副知事案について詳細を記します。
今定例会にて追加上程された大須賀淑郎企画広報部長と森山誠二交通基盤部長を副知事に任命する人事案については、昨年12月に総務省から出向していた大村慎一副知事が帰任し、2人体制から、岩瀬洋一郎副知事の1人体制となっていました。
県当局はトップマネジメントの強化を図ることが不可欠であり、(東海地震などの)第4次被害想定の策定や、新東名高速道路開通による内陸フロンティアの魅力ある地域づくりなどを進める上でも、的確な判断ができる副知事が必要と説明し、3人体制の理解を求めていました。私たち民主党・ふじのくに県議団は厳しい財政の中ですが、副知事3人体制は東海地震対策、雇用対策など、総合計画の前倒しのために必要と賛成の意を示してきました。
自民改革会議は、県職員の削減を行う中、(副知事の)特別職を増員することは県の進める行財政改革に逆行すると反対の意を付託委員会で表明、付託された総務委員会では副知事3人体制は可決されていましたが、議会の過半数を持つ自民改革会議がこの案件について反対の意思表明を正式に行ったことで、最終日の採決に向け人事案件否決の公算が大きくなりました。
この事態の混乱を回避しようと本会議最終日前日の15日に岩瀬洋一郎副知事が川勝知事に辞表を提出し、事態の収束に向けて各会派へ岩瀬副知事本人が説明とお願を行ったようです。
しかし、それでも自民改革会議は考えを変えず、最終日の裁決で否決となりました。
このままの状況では、岩瀬副知事の辞表は受理されていますので3月末で副知事が不在となってしまい、新年度の県政の推進に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
第91号議案 静岡県副知事の選任についての投票結果は下記の通り。
賛成
民主党・ふじのくに県議団 20名
公明党議員団 5名
志士の会 2名
みんなの党・無所属クラブ 2名
無所属 1名
反対
自民改革会議 37名