平成26年4月2日(水)午前10時より平成26年丹那トンネル感謝祭と第44回殉職者慰霊式が行なわれました。
この丹那トンネル感謝祭は熱海市発展の礎となりました丹那トンネル工事の殉職者の霊を慰めるために熱海市と熱海市観光協会が主催し、熱海温泉ホテル旅館組合が後援、殉職者慰霊式は立正佼成会熱海教会と明るい社会づくり運動熱海・伊東地区協議会が協賛して開催され、多くの観光関係者や丹那トンネルの工事関係者が参列いたしました。
1921(大正10)年4月1日、丹那トンネルの東口工事現場で起工以来最初の大崩壊事故が発生、多数の犠牲を伴う大惨事となりました。坑口から300m(現在の熱海梅園内「香林亭」あたりの直下)の地点で長さ約70mにわたって崩壊が起き作業中の33名が生き埋めとなりました。関係者を先頭に必死の救援活動もむなしく、8日後奇跡的に救出された17名を除く16名の命が奪われ、尊い人柱になってしまったのです。同年6月26日、鉄道大臣をはじめ、関係者400余名により慰霊祭が挙行されました。なお、その後、1924(大正13)年の西口の湧水事故や1930(昭和5)年の北伊豆地震による崩壊事故、その他の事故による犠牲者も合わせ合計67名の工事殉職者の霊を慰め、トンネル開通によって飛躍的な発展を今日まで続けられたことに感謝し、厳粛に祭事がおこなわれました。
私も熱海と静岡の往復を丹那トンネル、新丹那トンネルを利用させていただくのですが、このトンネルの長さをいつも感じて工事の御苦労を思い浮かべ、その難工事を肝に銘じている次第です。 私たちは現在の日本の産業、特に物流や観光もそうですが、なくてはならないトンネルであることは言うまでもありません。
この丹那トンネルをいつまでも守り続けるとともに67名の殉職者に感謝の思いを込め、後進に継承していかなければと思います。