7月17日、駿河総合高校の視察を行いました。
県教育委員会では、「静岡県立高等学校第二次長期計画」及び「静岡市内の公立高等学校の共同再編計画」に基づき、県立静岡南高校と静岡市立商業高等学校を再編し、駿河総合高校を整備している。平成25年4月に開校を予定している同校の整備状況を視察致しました。
設置に基づく基本理念は、静岡南高等学校と静岡市立商業高等学校を発展的に再編し、多様な進路選択に対応できる総合学科を有する静岡地区新構想高等学校(仮称)を設置する。両校の伝統や地域に果たしてきた役割を十分踏まえ、新しい時代に対応した教育を展開するとともに、静岡南高等学校が現在実施している共生・共育の成果を生かしつつ、併置する静岡北特別支援学校南の丘分校(仮称)との学校行事や日常生活等における交流及び共同学習を一層推進する。
現状は、昭和58年4月開校の静岡南高校が全日制普通科3学級・特別支援学級が併置(2学級×3学年)、昭和28年9月開校の静岡市立商業高校は全日制商業科4学級であり、編成後は全日制総合学科7学級(8系列)・特別支援学級が併置(2学級×3学年)となる。
既存の建物も改修して活用するが、教室や体育施設等の新築もあり、概算事業費は3,040百万円で、うち、新校舎棟1,300百万円。
説明では、県と市が平成19年に協定書を交わし、県立学校と市立学校の再編を行うこととなった。この駿河総合高校で県立総合高校は県内では8校目となる。
また現在、再編整備計画として、この駿河総合高校のほかに県立庵原高校と静岡市立清水商業高校が25年に静岡市立清水桜が丘高等学校に再編され、設置場所は現清水商業高校の校地及び隣接地となり、設置者は静岡市となる予定。
駿河総合高校の教育目標、教育方針などが説明され、特色として、全ての生徒に、1年次に「産業社会と人間」を履修させ、社会生活や職業生活に必要な基本的能力や態度を養い、自己の将来の生き方や進路について学ぶ時間とする。
また、静岡南高等学校で実施している学校行事や日常的な学校生生活での交流及び共同学習の成果を生かし、障害のある生徒もない生徒も共に支えあい育ちあう共生・共育の推進を図るとしている。
質疑応答では、財源に関して、県と市とどのように財産を整理するのか、1学年7学級について280名の編成のクラス単位について、共生教育についてマイナス面プラス面についての質問がありました。
その中で共生教育について、両校長先生から説明があり、静岡南高校の校長先生からは「普段の何げない生活の中にごく普通にあたりまえに分校子たちと同じ生活ができる。他校では経験できない。卒業しても共生教育の理念を引き継いでいける大事な3年間だと思っています。マイナス面は感じていません。相手を理解していないがためのトラブル等も無く良い雰囲気で務めさせていただいている。静岡市立商業高等学校の校長先生からは分校の生徒との活動を楽しいという生徒がほとんどです。実際に活動する調理実習であるとか、あるいは体育祭であるとか文化祭とか、そういう活動が中心になりますが南校の生徒さんの様子を見させていただいたり楽しく活動をさせていただいていると思います。マイナスというよりもちょっと不安なことは市商さんとの交流がこれまでも機会がもてなかったので、新しい生徒さんとの出会いなど今後の交流活動をどういうふうに進めていくかが一つの課題であると考えています。
生徒の個性が尊重され、静岡県の魅力ある教育が受けられる高校となってほしいと思います。
※画像は県産材が使用されている新校舎と完成予想図。