熱海市議会公式ウェブサイトの録画配信はこちら
令和5年6月定例会 (令和5年6月22日午後1時35分~)
熱海市民クラブの橋本一実でございます。
質問の前に、今月、3日、梅雨前線と台風2号による記録的な大雨により 県内で2名の方がお亡くなりになり、建物被害は全壊、半壊、一部損壊含め30件、床上、床下浸水591件と甚大な災害となりました。
お亡くなりになられた方のご冥福を心からお祈りいたしますとともに、被災された皆様にお見舞いを申しあげます。
4月の改選後、初の定例本会議での 登壇となります。初心を忘れず、常に市民が主人公の政治を肝に銘じ、今定例会における質疑及び一般質問を行います。
(1)始めに、議案第32号 令和5年度 熱海市一般会計補正予算(第1号)3款3項1目 児童福祉総務費について伺います。
食費等の物価高騰等に直面する 低所得の子育て世帯に対し、国による児童 一人当たり 5万円を支給する 子育て世帯生活支援特別給付金を支給する 経費、並びに 当該特別給付金の対象とならない 子育て世帯に対し、交付金を利用し、市単独事業として児童1人につき 3万5千円を給付するための経費について追加補正されています。
厚生労働省 子ども家庭局 家庭福祉課の「ひとり親家庭の現状と支援施策について」 によれば、 母子家庭の平均年間 就労収入は200万円です。 また、仕事をしているシングルマザーのうち、正規雇用は44.2%と 半数以下であることも わかっています。
一方、父子家庭の場合は 68.2%が正規雇用で、年間就労収入は398万円です。
これらのデータからは 父子家庭に比べて、母子家庭の方が経済的に厳しい状況が見て取れ、シングルマザーの生活に更に 公的支援が必要であることがわかります。
市は、今回、3万5千円を市内在住の18才未満の児童、障害児の場合20才未満とし、養育する父母等に、令和5年度 低所得の子育て世帯に対する 子育て世帯 生活支援特別給付金の 支給対象者ではないことを条件としております。
そこで、児童1人につき 35,000円の給付の根拠 及び、この決断に至った市の考え方について伺います。
(2)次に、6款2項2目 商工業振興費、プレミアム商品券についてお聞きします。
商工会議所が 物価高騰の経済対策として実施し、 市内の広い業種で利用できるプレミアムクーポン券事業に対する 補助金の追加補正として2,300万円が計上されております。
しかし、実際、利用者及び関係者から、利用者が固定されてしまっている。存在を知らない市民が多い、知っていても往復はがきによる申し込みのため応募が面倒だという声や、また、生活応援というが、そもそも前払いできる余裕がないと買えないなど、率直な声もあります。一方で、新型コロナ感染症の長期の事業者への影響と物価高騰対策としての即効性のあるクーポン事業には市民や事業者の大きな期待感もあります。
そこで、このクーポンを決定する前にその他の施策はどのようなモノが検討されたのか経緯を伺い、5類移行後まだ動きの鈍いナイト対策についても今後の取組みを併せてお聞きします。
次に、(3)7款5項1目 都市計画総務費についてお聞きします。
「質問の前に、来月3日で土石流発災から2年が経とうとしています。しかし、今なお多くの皆様が避難生活を余儀なくされております。改めて、この災害でお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、ご関係の皆様に心からお見舞い申し上げます。」
市は、土石流災害で被災した 宅地の買収・分譲方式を見直し、上限を1千万円と決め、 掛かった費用の90パーセントを補助する 補助金制度に変更しました。この制度の創設により、 復興期間の短縮にも繋がる との説明を伺いましたが、実際、この変更により 被災者にとって どのようなメリットが 生じるのか説明を求めます。
次に、(4)8款1項1目 常備消防費について伺います。
スパ・マリーナ熱海の 船舶による 初島地区の救急患者搬送に対する 負担金を追加補正するものですが、そこで、3点お聞きします。
その①として、 初島地区における 急患搬送の判断については 誰がどう判断するのでしょうか。
その②として、 伊豆小型船 安全協会熱海支部の 夜間 初島地区救急搬送の実績はどうだったのでしょうか。
その③として、 新たに スパ・マリーナ熱海との 協定を締結するメリットと 負担金の算出根拠についてお聞きします。
次に、伊豆山土石流災害に関して伺います。
はじめに、
(1)市は、災害対策基本法 第63条に基づく警戒区域の解除を 本年9月1日と予定し、 現在被災された住民の方々に対して 説明会などを実施し、調整を行っていますが、 その進捗状況を伺います。
(2)次に、被災者支援についてお聞きします。
4月1日に開設した 被災者支援室の利用者が、 まだ半数に満たないとのことですが、 被災者には、ご高齢の方も多く、 今後職員が出向くことも考えていると伺っておりますが、現状はどうなっているのでしょうか、また、今現在、どのような相談が寄せられているのかお聞きします。
そして、1分1秒でも早く 元の生活に戻りたいと言う方の声は 今までも再三再四、 当局に伝えてきました。 慎重に行うことも大切ですが、 交渉や相談が上手くいっていない世帯は 実際のところ何件あり、具体的な要因は どこにあるのでしょうか、
〇被災者住民が、 元の土地に戻ったと仮定して、 周りの環境が 以前より 大きく変わる可能性があることから、不安を感じている方は 多いと思います。個人情報とは言え、 周りの方々の状況は伝えられる範囲で 当事者の皆様の許可を得て できるだけお知らせし、 情報共有することが 前進につながり、欠かせないこと思いますがいかがでしょうか。 お聞きします。
(3)次に、国道135号線と伊豆山神社線の雨量による交通規制に関してお聞きします。
令和3年7月3日の土石流発災から 今日まで、 国道135号線と伊豆山神社線につきましては、 安全面を考慮し、 雨量の基準を設け、国道・市道の通行止めを行っています。 現在、9月1日の63条警戒区域解除に向け、 堰堤や残土処理といった 安全対策も進んでいるわけですが、 135号線と 伊豆山神社線の雨量による 規制の解除、 運用の終了についての目処について お示し下さい。
3.次に、ゆずり葉団地線の 公共交通確保について伺います。
昨日、同僚議員の質問・提言があり、当局の考えは、概ねわかりました。
高齢者ドライバーの事故の割合が増加していることに鑑み、2017年3月に施行された 改正道路交通法において、75歳以上のドライバーは 認知機能検査・高齢者講習を受けなければ 免許の更新ができない仕組みになり、 安全面から運転免許を返納する 高齢者は増えております。
警察庁・都道府県警察は、自主返納を推奨し、「返納しても高齢者が 安心して暮らせる環境を 社会全体でつくりましょう」としていますが、 公共交通がなければ、返したくても返せません。 高齢化率の高い本市で返納者が増えれば、公共交通利用者は増えるのでは無いでしょうか。
まず、この公共交通が廃止になった場合の住民への影響と 免許返納との 矛盾について、市はどう考えているのかお聞きします。
4.次に、中古住宅を活用した移住促進について伺います。
本市は、現在、移住・就業支援金制度に 取り組んでおり、令和5年度の受付が始まっていますが、令和4年度の移住者数は何世帯、何名だったのでしょうか。
この4年間で熱海市の人口は約3,000人減り、実際、空家や廃墟と感じる建物が 増えてきております。
今回は、中古住宅に視点を当て、 これらを上手く活用できれば、 特効薬とまでは行かなくても何か良い移住モデルに繋げられるのでは無いかと感じています。
不動産専門家等に協力して頂き、 子育て世帯や 若い夫婦の移住に繋げられたらと考え、まずは、移住促進拠点を整備し、集中的に移住者を受け入れながら、段階的に地域の空家・中古住宅等に転居してもらう移住促進モデル構築の可能性や、移住コーディネーターと健康コンシェルジュの配置による生活支援も併せて取り組んでゆく事で、より積極的な移住・転入促進が可能になるのではないかと思いますが、市の見解を求めます。
5.次に、中小企業振興基本条例についてお尋ねします。
中小企業憲章が 平成22年に閣議決定をされており、静岡県内については、県を含め、36自治体中、24自治体で 中小企業 振興基本条例が制定されています。
中小企業・ 小規模企業は 地域経済や 雇用を支える担い手として 重要な役割を果たしている事には違いありません。 中小企業・ 小規模企業の発展を促進し、①中・小規模 企業自身が、計画的かつ 主体的に経営向上に努めること。そして、②地域社会全体が地域の発展のために、中・小規模企業が不可欠であることを理解し、 支援すること、 この2点が重要なポイントです。
本市についても中小企業振興基本条例制定の必要性を感じますが、所見を伺います。
6.最後に、特殊詐欺防止対策についてお聞きします。
特殊詐欺は、ご高齢の方々の思いやり、優しさにつけ込み、それを踏み躙る、 悪質極まりない犯罪で、断じて許されません。
令和4年中、特殊詐欺の全国被害額は 361.4億円(認知件数は1万7,520件)で、1日約1億円の被害が出ていることになります。
特殊詐欺を依然として 撲滅できないばかりか、 令和4年は、被害額、認知件数ともに、前年よりも増加している状況です。
また、令和5年3月17日には、犯罪対策閣僚会議において「SNSで実行犯を募集する手口による強盗や特殊詐欺事案に関する緊急対策プラン」が 決定されたとはご存じのことと思います。
今回、NTT東日本と西日本は、特殊詐欺の対策として、「ナンバー・ディスプレイ」と、「ナンバー・リクエスト」の工事費 および 月額利用料を無償化し、4月17日からNTT東西の「特殊詐欺対策ダイヤル」および ウェブサイトで受付を開始し、 5月1日から適用が始まっています。
そこで、本市の昨年と今年の被害状況をお示し頂くとともに、 今後の 市の対策強化策についての 考えを伺い、壇上からの質問を終わります。