次に熱海国際映画祭についてお聞きします。
この映画祭の件につきましては、費用負担をめぐって、熱海市と実行委員会の事業者との対立が表面化し、ことしの2回目となる映画祭は、市が関わらない形で開催される見通しとなり、昨日から同僚議員の皆さんからも多くの質問がありましたが、まず、市としての2回目の開催を中止したという事ですので、この映画祭を市が主催する企画をした当時から今日までの総括として、齊藤市長には思いを述べていただきたいと思います。また、この映画祭を教訓として今後どのようなことで熱海のイメージ回復と申しますか、観光戦略に努めていこうとされるのかお聞きします。
< 齊藤市長答弁 >
私からは、熱海国際映画祭に関するご質問にお答え致します。
まず、熱海国際映画祭に関し、関係者の皆様、市民の皆様、議員の皆様に、ご心配、そして、ご迷惑をおかけしましたことを心からお詫び申し上げます。
東日本大震災後、市民の皆様、事業者の皆様の努力とご協力により、V字回復した観光地として取り上げられるほど、熱海観光は回復基調に転じました。この流れを確実なもの、継続的なものとするため、また、熱海観光をもう一つ高いステージに押し上げるためていくに際し、国際的な映画祭というコンテンツに可能性を感じたため、私は、熱海国際映画祭に対し支援をすることを判断したものでございます。
こうした思いとは異なり、苦渋の判断ながら熱海市が中心となった映画祭の開催を断念すること、本来であれば、市としても民間事業者が中心となって実施する映画祭に対し、一定の支援、協力は行いたいところでありますが、問題のある行動をとった業務執行組合員であった事業者が中心となって実施する映画祭に、今後、熱海市としては関与しないという結果になったことは、大変残念に思っております。
映画祭をめぐる一連の問題について、実行委員会の一員であり、そして、市を代表し、責任を有するものとして、責任を痛感し、深く反省しております。
この問題をうやむやにすることなく、市に、第三者からなる委員会を設置し、この間の経過につきまして、改めて事実関係を整理し、皆様に明らかにすること、問題の所在、その原因などを検証すること、将来に向けて反省し改めるべき点を明確にすることが、イメージ回復、そして今後につなげていくに際しての出発点になるものと考えております。
【 橋本一実再質問 】
5月15日に業務執行組合員との間で確認した覚書について。自治体が関係する事業において個人に負担をさせるような契約行為は問題ないか。
過去に大阪の音楽イベントにおいて、大阪市、大阪市観光局と理事との覚書をもとに、理事個人が2,700万円を補填した問題があり、行き過ぎた行為で公序良俗に反する可能性が指摘されたという件があったと記憶しているが、今回のものは行政法的に、民事法的にも問題はないか。
< 森本副市長答弁 >
大阪の事例は少し調べてはみたのですが、熱海での状況とは少し違うところがあるという風に思っています。個人が負担をしたという事でなんだろうと思いますけれども、違法性という事で問うていることは今確認をした中ではございません。
【 橋本一実再質問 】
熱海国際映画祭実行委員会は、市内ホテル1か所と、起雲閣を会場に予定通り開催するとしています。過去に、市長は市の施設を使わせないとの発言をしたと記憶があるがが、起雲閣は条例で一般への貸し出しが規定されている施設であり、市長の発言は問題ではないか。
< 齊藤市長答弁 >
そのような発言をした記憶はございませんし、我々のほうから起雲閣に対し貸出しをするなという事もしておりませんし、するつもりもありません。
【 橋本一実再質問 】
今後の信頼回復を進める中、今回の教訓とすべきは、公金の支出には一層の慎重な扱いを期すとともに、集客にかかわるイベント、この企画と遂行は、より専門的な知識や経験をもってこれに当たるためにも是非、熱海版DMOの創設を進め、その任に当たっていただくことが最善と考えていますが、このことについていかがか。
<齊藤市長答弁>
そう言った事業に、DMOが相応しいかどうか、この場で明確に発言することはできませんけれども、少なくとも今回の事案についてはしっかりと原因等を究明をしたうえで判断して参りたいと考えております。
【 橋本一実意見 】
私も、以前のイベントを振り返って、午前中の議員さんからもありましたけれども、市の職員にここまで専門性を求めるのは酷だなと、前回の2004年でしたかあのイベントも、実はこういった状況に似ている部分があるなと思いましたので、そのことは要望という形にしておきます。