静岡市食品衛生課の報告を県経由でいただきました。
既に皆様におかれましては報道等でご存知のことと思いますが、静岡市の安倍川花火大会の露店で販売された冷やしキュウリを食べた見物客が下痢や腹痛、発熱などの症状を訴え腸管出血性大腸菌(O157)が検出されました。
この集団食中毒で、静岡県内の発症者は11日午後3時現在で467人、うち入院者は112人となっています。
また、二次感染4人が確認されています。
過去10年での集団食中毒としては国内最多の規模となってしまいました。
私の住んでいる熱海市でも夏季イベントは花火大会を筆頭に数多く開催され多くの観光客で賑わいますので、飲食においては十分な注意が必要とされます。
規制等につきましては、露店形態の飲食店営業については許可対象食品が指定されており、かき氷、フライ、たこ焼き、お好み焼き、焼きそば、たい焼きなどは許可を必要とします。
また生食用食品の提供はしてはならないことが条件に付してあります。かき氷についても氷雪製造業で製造した衛生的な氷に限定されています。
一方、許可対象外食品は、飴細工、わた菓子、焼き芋、爆弾あられ、甘栗など単純な加工のものは外されています。今回の冷やしキュウリは野菜の販売といった考え方で許可対象外となっていました。
県衛生課の担当者は「O157は腎臓に障害が残ることがある。潜伏期間が長く、今が症状のピークの人もいる。プールも控える必要があるかもしれない」と家庭内などでの二次感染に注意を呼び掛けています。
O157は、毒力の強いベロ毒素を出す腸管出血性大腸菌です。汚染された食品により下痢や腹痛、血便などの症状が表れ、溶血性尿毒症症候群などの重篤な合併症を引き起こすことがあります。ちなみに2年前には、北海道で白菜の浅漬けを原因とする食中毒が起き、8名の方が死亡しています。
私個人の考えとして、2年前にの北海道の事案や今回を教訓とすると、素人的な考えではありますが漬物系に関しては菌の繁殖が早いのではないかと思われ、純然な野菜な販売と区別しなければいけないのではないかと思います。汚染時の繁殖が懸念される発酵系の漬けものとはやはり細かな線引きをすることが妥当だと思います。
いずれにしても、小さな子どもや高齢者のみならず、県民の命にかかわることですので食の衛生管理を今まで以上に徹底しなくてはなりません。