過日、熱海市消防本部に伺い、現在の消防指令システムについてお話を聞かせていただきました。
現在熱海市は消防庁舎の耐震補強をするため調査等を行い、今後市庁舎よりも先に工事に着手する予定です。
市民の安心と安全確保のために、本来一刻も早く耐震補強を行うべきなのですが、財政再建を市の最重点課題としてきたことから先送りとなり現在に至っています。
しかし先日の調査内容では車庫の耐震補強を実施することに対し、耐震強度の問題点も生じているようで、もうしばらく時間がかかるようです。
近隣市町では既に導入されている「高機能消防指令システム」ですが、残念ながら本市では財政上の理由でいまだに導入されていないことを聞かされました。
1分1秒を争う人命救助の場において、最先端のシステムが整備されていないことは生活不安にも影響を及ぼします。
このシステム導入には約7~8千万円の費用がかかると伺いましたが、導入によるメリットは迅速で正確な音声合成による指令と地図付指令書の発行など、現在のアナログシステムよりも時間の短縮が図られ、また自動でメールによる消防団、非番職員の召集まで可能にもなるという優れものです。
また、昨今では緊急時の通報もほとんどが携帯電話からであり、固定電話や公衆電話が減り、位置の特定がしにくいといった問題もあり、その時間的ロスの解消にも役立つようです。
熱海市の緊急時の対応がピーディーに行われることは市民生活の安全・安心に直結するわけですので、
市財政難とはいえ、何を優先するべきかはいうまでもありません。